画像生成のコツ:頼んだ通りの画像を出してもらうには
このブログの画像は、すべてGoogleのNano Bananaで作っています。思った通りの画像にならないとき、原因はほとんどの場合モデルではなく、プロンプトに書き漏らしたことです。この記事では、特に効果が大きかったコツと、3つの比較例、そして全部を覚えておかなくて済むように今使っている無料のスキルを紹介します。
書かなかったことは、すべてモデルの推測になる
画像のプロンプトは、つい友人に頼むときのように書きがちです。一行だけ書いて、あとは言わなくても伝わるだろう、と。でもモデルにとって「言わなくても伝わる」ことは何もありません。色、レイアウト、何を描く画像なのか、文字をどこに置くのか。書かなかったことは、すべてモデルが推測します。その推測が素敵なこともありますが、イメージ通りになることはあまりありません。
なので、ここで紹介するコツのほとんどは、その空白を埋めるためのものです。
結果が変わった7つのコツ
何が、何をしていて、どこにいるのかを書く
被写体ははっきりした名詞で、動きは動詞で書き、そこに場所を添えます。そして、そこで止めるのがポイントです。書かなかったものはモデルが勝手に足すかもしれませんし、余計に書いたものは画像に出てきます。
色は名前で指定し、どこに使うかも書く
「暖色系」と書くと、モデルが考える暖色になります。色名で、できればカラーコードまで指定すれば、自分のパレットになります。どの色を背景にして、どの色をアクセントにするのかも書きましょう。
絵より先に、余白を決める
アスペクト比を指定し、どこに余白が必要かを書きます。ブログのカバー画像なら「上3分の1はタイトル用に空けておく」と書きます。書かなければ、モデルはそこにも何かを描いてしまいます。
入れたい文字はダブルクォーテーションで囲み、位置も書く
たとえば「左下に、"House rules"という文字を手書き風の大文字で」のように書きます。最近のモデルは文字の描写がかなり上手になりましたが、それもきちんと書いた場合の話です。
避けたいことより、欲しいものを書く
「〜は入れないで」を並べても、あまり効きません。代わりに欲しいものを具体的に書き、「入れないで」は最後に短く一文だけにしましょう。
ジャンルを表す言葉に気をつける
言葉によっては、余計なものを連れてきます。スケッチ、コンセプト、提案、図解、設計図といった言葉を使うと、矢印や注釈が入りやすくなります。そうした画像には、たいてい矢印や注釈があるからです。何も入れたくないなら、「完成したイラスト」として頼みましょう。
何に使うのかを書く
カバー画像、スライド、クライアントへの提案など。用途がわかると、モデルはあとから載せるもののためにスペースを空け、用途に合ったスタイルを選んでくれます。
3つの例
ブログのカバー画像
お題は、AIに「ハウスルール」(AIに渡すデザインの決まりごと)を1ページ渡す、という記事のカバー画像です。かわいい絵本風で、背景はクリーム色、色はフォレストグリーンとトマトレッド、そして「House rules」の文字を入れる。モデルもサイズも同じで、どちらも1回目に出てきた結果です。
01A一行だけ6項目のチェックで3項目
Cover image for my blog post about giving AI a page of house rules before it designs. Cute picture-book style, cream background, forest green and tomato red, with the words "House rules".
訳:記事のカバー画像。かわいい絵本風、クリーム色の背景、フォレストグリーンとトマトレッド、「House rules」の文字入り。
01Bしっかり書いたプロンプト6項目のチェックで5〜6項目
A cute children's picture-book illustration on a plain cream background (#F6F1E7). A tiny, round designer character with simple dot eyes, wearing a tomato red (#E4572E) jumper, stands on a little step stool and presses the last pin into a single large sheet of paper on the wall. Render exactly one line of text at the top of the sheet, spelled exactly "House rules", in a bold rounded hand-lettered sans-serif in forest green (#1F4D3A). Below the title, the sheet has five short ruled lines, each with a small tick mark, and no other readable words. To the right stands an easel holding a blank artboard, with a small pot of pencils at its foot. 16:9 wide composition: the sheet and character left of centre, the easel right of centre, and generous empty cream space across the top third. Thick rounded forest green outlines, chunky soft shapes, flat colour, no gradients, flat even light with small soft shadows. Tomato red only on the jumper and the pins. No other text, no logos, no robots, no glowing AI effects, no real product interfaces.
訳:被写体、動き、場所、構図、色(カラーコード付き)、文字、光をすべて指定。文字は"House rules"の一行だけ、上3分の1は空けておく、と明記しています。
一行のプロンプトの結果は、かわいらしい仕上がりです。ただ、「house」を文字通りに受け取って小さな家をあちこちに描き、ロボットを加え、グレーや青、茶色を持ち込み、さらにタイトルを入れたい場所に文字を置いてしまいました。
コツの1〜4と7を押さえたプロンプトの結果は、もっとシンプルで、頼んだ通りのものです。壁に貼られたルール、まっさらなイーゼル、指定した色だけ、そして上部の余白。完璧ではありません。セーターではなくオーバーオールを着ていますし、チェック付きの行は5本ではなく4本です。それでも、6項目のチェックで5〜6項目を満たしました。一行のプロンプトは3項目でした。
クライアント向けのスケッチ
お題は、結婚式の提案に使う桜のアレンジメントのスケッチです。今回はプロンプトをAIアシスタントに書いてもらいました。1回はアシスタントだけで、もう1回はこの後で紹介するスキルを使って書いています。
02Aアシスタントだけスケッチを撮った写真。小物と重複した注釈つき
02Bスキルを使ったアシスタントそのままクライアントに見せられる線画
アシスタントだけで書いたプロンプトは、それなりにまとまった文章でした。でも出てきたのは、机に置かれたスケッチを撮った写真です。鉛筆やコーヒーカップが写り込み、注釈があちこちに入り、そのうち2つは同じ内容が2回書かれていました。このモデルにどんな情報が必要なのかを、アシスタントが知らなかったのです。スキルを使うと、クライアントにそのまま見せられる、すっきりした線画になりました。色は1色に抑えられ、花を枝にどう付けるのか、会場の入口、そして大きさが伝わる人物まで描かれています。
コツの6も、この仕事から生まれました。最終版を「フローリストのコンセプトスケッチ」として頼み、最後に「文字は入れない」と書いたのですが、それでも矢印や手書きの注釈が入ってきました。「コンセプトスケッチ」と書くと、注釈や矢印が入りやすいのです。一行の禁止より、その言葉の方が強く効いてしまいました。「注釈のない、すっきりした水彩のプレゼン用イラスト」と頼み直したら解決しました。
スケッチから写真へ
スタイルはプロンプトの一行にすぎませんが、画像全体を変えます。ここでは同じアイデアを2通りに出しています。ボウリングのピンを積み上げてクリスマスツリーに見立てたもので、まずは提案用のスケッチ、次にその場所に実際に置いたような写真風のバージョンです。
03Aスケッチ提案用:構造、サイズ感、素材
03B写真風同じツリーを、実際に置いたイメージで
プロンプトを送る前に使っているチェックリスト
- 被写体何が写っているか
- 動き・ポーズ何をしているか、どんなポーズか
- 場所どこにいるか、ほかに何があるか(それ以上は書かない)
- 構図アスペクト比、配置、余白の位置
- スタイルイラスト、写真、水彩など。線や質感も
- 色色名とカラーコード、それぞれをどこに使うか
- 光やわらかい自然光、ゴールデンアワー、フラットなスタジオ光など
- 文字入れる文字はダブルクォーテーションで。書体の雰囲気と位置も
- 用途カバー画像、スライド、提案資料など
全部を覚えておかなくて済むように使っているスキル
画像を作るたびにこれを全部書くのは、かなり手間のかかる作業です。そこで、一緒にやってくれるClaudeのスキルを作りました。名前はImage Prompt Engineerで、無料で使えます。もともとはNano Banana用に作ったものですが、公開版ではChatGPTで使われているOpenAIのGPT Image向けのプロンプトも書けるようにしました。
- 必要な画像の種類を見極めます。ゼロから作る、手持ちの参考写真から作る、Webの最新情報を反映する、文字を入れる、細かくアートディレクションする、の5つです。この5つは、GoogleとOpenAIがそれぞれ公開しているプロンプトガイドをもとにしています。
- 足りない情報だけを質問します。ブリーフに十分書かれていれば、質問は省きます。
- すべての判断をJSONの仕様書にまとめます。被写体、構図、光、カメラ、文字を項目ごとに書くので、1か所だけ変えたいときも、ほかを書き直す必要はありません。
- 貼り付けるだけのプロンプトを用意します。GeminiアプリかChatGPTに貼り付けるだけで使え、貼り付け先、サイズ、添付するものも添えます。どちらのアプリにもアスペクト比の設定がないので、比率はプロンプトの中に書き込みます。書き方も、モデルごとに読み取りやすい形に合わせます。
- 次の一手を提案します。一部だけ変える、特定の箇所を直す、参考画像に合わせる、文字を別の言語にする、などです。
プロンプトは2部構成です。上に短い文章のブリーフ(場面、雰囲気、誰がどこに立つか、絶対に外せない点)、その下にJSONで細部(見た目、正確な文字、素材、カメラ、光)を書きます。文章だけだと位置関係は合っていても細部が抜け、JSONだけだと細部は残っても位置を読み違えることがあったからです。シンプルな画像なら、文章だけでとお願いすることもできます。どちらにしても、すべての判断が見えるので、書き漏らしがなくなります。
GeminiかOpenAIのAPIキーがあれば、オプションのスクリプトを使って、Claude Codeに画像の生成から、仕様書との照合、問題のある部分だけの修正までやってもらうこともできます。ただし必須ではありません。基本はコピー&ペーストで、セットアップも不要です。
入手方法
Claude Codeでは、リポジトリをクローンして、スキルのフォルダをskillsフォルダにコピーします。Claudeのアプリでは、最新リリースから.skillファイルをダウンロードし、スキルとしてアップロードしてください。対応モデルは、Nano Banana 2.1、Pro、2、2 Lite、そしてGPT Image 2.5 Sunburst、2.5 Flare、2です。2026年10月26日時点のGoogleとOpenAIのドキュメントで確認しています。
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